自分の体や家族に何かが起きたとき、あるいは災害などで仕事を続けられなくなったときに、どう備えるか。
日々の経営を整えながら、労働収入だけに頼りすぎないための考え方もお伝えします。
新規集客の目的は、自分の存在を知ってもらうこと
SNSや広告など、集客の手法は増えています。
しかし、どの手法を使う場合も、まずは自分の存在を知ってもらうことが出発点です。
動画で考え方を伝える。SNSで情報を発信する。ホームページに改善事例や患者さんの声を掲載する。近隣のお店や事業所を訪ねて挨拶をする。
動画、文章、対面という伝え方の違いはあっても、目的は共通しています。
治療院では、患者さんがどのようなことで困り、どのような経過をたどったのかを具体的に伝えることが大切です。
患者さんの声や動画での情報提供も、自分の考え方を知ってもらう助けになります。
ただし、一人治療院や少人数の治療院が、いつまでも大量の新規患者さんを必要とするとは限りません。
長く通ってくださる方が増えれば、新規の受け入れ枠は自然と変わります。
新規の人数だけを追う前に、次にお話しするリピートも確認してみてください。
リピートを考えるときは、患者さんの悩みから始める
私がリピートで最も大切にしているのは、患者さんの悩みを聞き、「どうなればうれしいか」を確かめることです。
同じ腰痛でも、「まず痛みを軽くしたい」という方もいれば、「山登りを再開したい」「長時間歩けるようになりたい」という方もいます。
可動域や前屈の数値に変化があっても、その方が望む生活につながっていなければ、十分に応えられたとは言えません。
実現できるかどうかも含めて話し合い、目標に向けて何を確認するかを考えます。
私は経営上の目安として、初回から2回目の来院はほぼ全員、5回以上の継続は約8割を意識しています。
これは治療院ごとに一律に当てはめる基準ではありません。
来院が続かなかった方についても、理由を決めつけず、問診、説明、施術内容、予約の取りやすさなどを振り返るための数字です。
開業して1〜2年なら、月に20〜30人の新規を受け入れられることもあるでしょう。
一方、開業から4〜5年たっても同じ人数を常に必要とするなら、既存の患者さんとの関係や通院の経過を見直す余地があります。
たとえば10人のうち6人が継続した場合、継続率は60%です。
残りの4人が来院しなかった理由は一つではありません。
必要な施術が終わった方もいれば、期待と説明が合わなかった方もいるかもしれません。
数字の内訳まで見ることが大切です。
そしてもう一つ重要な事は
リピートしたい=嫌われている可能性
これは現実としては嫌かもしれないですが、実際にあり得る話です。
割引で新規を増やしたり、回数券やサブスクで継続を確保したりする前に、患者さんが何に困っているか、その悩みにどう向き合えているかを確認したいと思います。
治療技術は、選び方と学び方が大切
技術の勉強を続けている先生は多いと思います。
私がおすすめするのは、
まず一つの手技や考え方を選び、徹底して学ぶことです。
同時に、講師がその技術を現場でどう使い、結果をどう確認しているかも見てください。
以前、私がある手技を学んだ際、講師が示した変化と、実際に行っていた施術との間に違いを感じたことがありました。
その手技自体の価値とは別に、「教えていること」と「実演で行っていること」が一致しているかを考えるきっかけになりました。
元々操体法をしていました。
「この方法で結果もでるし、症状も改善する」
とビフォーアフターをとっても結局結果が出ず。
最終的にはマッサージとトリガーポイントのゴリ押しで結果を出していました。
その時点でその先生のセミナーは行くのをやめましいたけどね。
売上よりも、手元に残る利益を見る
SNSでは「売上がいくら増えた」という話をよく見かけます。
売上が伸びるのはうれしいことですが、経費も増えていれば、手元に残るお金は思ったほど増えないことがあります。
たとえば、売上が1億円で利益が1,000万円の事業と、売上が5,000万円で利益が2,000万円の事業。
売上の大きさだけでは、経営の余裕は判断できません。
借入や手元資金なども含めて見る必要がありますが、まずは利益がいくら残っているかを把握することが大切です。
最初に確認したいのは、事業の固定費と変動費です。
生活費についても同じように整理し、毎月いくら必要なのか、売上がどこまで下がると厳しくなるのかを知っておきます。
自分の損益分岐点を把握することが、利益を残す第一歩です。
一人で経営していると、「このくらいの支出なら大丈夫」と判断しがちです。
毎月続く固定費から見直し、必要な支出とそうでない支出を分けていきましょう。
以前、一緒に働いていた先生が、月の売上を50万円伸ばして過去最高売上を達成したことがありました。
ただ、その月は経費も30万円増えていました。
売上の増加が毎月続くとは限らない一方で、増やした経費は翌月以降もかかることがあります。
そうなると、売上が増える前より利益が少なくなる月もあります。
「売上は上がった」という結果だけでは、経営の実態を見誤ることがあるのです。
投資は、労働収入以外の選択肢を知るために
最後にお話ししたのは投資です。
すぐに投資を始めましょう、という話ではありません。
事業や生活に必要なお金を確保したうえで、手元資金の一部をどう活用できるかを知っておくことが目的です。
たとえば1,000万円を運用し、仮に年5%の配当を受け取れた場合、税引き前では年50万円です。
ただし、配当額や価格は変動し、毎年同じ金額を受け取れるわけではありません。
投資元本が減る可能性もあります。
治療院以外からの収入が少しでもあれば、働けないときの備えや、家族との時間を考える余地が広がります。
仕組みやリスクを学び、事業資金との区分や税務上の扱いは顧問税理士にも相談しながら、自分に合う方法を検討してください。
参加された先生方の声
参加された先生方の声
セミナー後にいただいた直筆のご感想を紹介します。画像を押すと大きくご覧いただけます。
まとめ
今回お伝えしたのは、新規集客、リピート、治療技術、利益、投資という五つの視点です。
新規集客の力をつけることは大切です。
そのうえで、治療院を続けるほど、患者さんとの関係や定期的な来院、手元に残る利益にも目を向けたいと思います。
今の自分に必要なのは、知ってもらう機会を増やすことか、患者さんの悩みをより深く聞くことか、技術を磨くことか。
それとも、支出や資金の使い方を見直すことか。
下記の25項目のチェックリストも参考に、ご自身の治療院の現状を確認してみてください。











